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小麦がなぜ食べられない?小麦由来の病気が増えた理由と解除の方法

小麦がなぜ食べられない?小麦由来の病気が増えた理由と解除の方法

 

小麦がなぜ食べられない?小麦由来の病気が増えた理由と解除の方法

小麦を食べると病気になるわけ

小麦は約1万年前、中東で栽培が始まり、8000年~6000年ほど前にはパンとして食べられ始めた、と言われています。

 

とても長い長い間、人類は小麦を食べ続けてきたわけです。

 

ですが1950年代から小麦アレルギー、小麦グルテン不耐症(グルテン過敏症)、セリアック病(グルテン過敏性腸炎)など、小麦を食べることで体調を悪くする人が欧米で増え続け、近年では急増しています。

 

そして食糧の多くを輸入に頼り、また食の欧米化が固定されてしまった日本でも今、同じことが起こっています。

 

人類は、ずっと長い間小麦を食べ続けてきたのになぜ?

 

人が変わったのでしょうか?

 

いいえ、実は小麦が変わったのです。いえ、正確に言いますと、人の都合の良いように変えてきた、品種改良が主な原因だったのです。

 

こちらのページでは、

 

  • 小麦がどのように品種改良され、食べて病気になる作物となったのか?
  • 安全に小麦を食べられるようにするにはどうしたら良いのか?
  • セリアック病患者が生活改善を求められる理由

 

などを、詳しくご紹介いたします。

 

あなたやお子さんがなぜ小麦を食べると調子が悪くなるのか、理由を知りますと、逆に食べられる小麦を見つけることも可能になります。


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小麦アレルギーやグルテン過敏症が増えてきた年代から原因を推測

小麦アレルギーは何年頃から現れたか

小麦が食べられなくなった原因。

 

その原因を調べていると出てくるのが3つのキーワードです。

 

  • 1950年頃
  • 緑の革命
  • 品種改良

 

小麦アレルギー、小麦グルテン不耐症(グルテン過敏症)、セリアック病患者が増えてきたのは1950年代からなのですが、その頃を調べますと、”緑の革命”と”品種改良”が出てくるのです。

 

緑の革命とは?

 

緑の革命

 

緑の革命"Green revolution"とは、1940年代から1960年代にかけて行われた品種改良によって、穀物の大量生産を可能にした出来事です。

 

そしてこの緑の革命によって、当時アジアで起こると予想されていた食糧危機は回避、約十億人が餓死から救われたとも言われています。

 

また、大量生産によって穀物の価格は下がり、当時だけでなく、私達全てが今も恩恵を受け続けているのです。

 

・・・めでたしめでたし・・・完

 

と言いたいところですが、その頃を境に小麦を食べることで発症する小麦アレルギー、小麦グルテン不耐症(グルテン過敏症)、セリアック病患者などが増え、1990年代の終わりから更に患者数は増加し続けています。

 

では次に小麦の品種改良についてご紹介したいと思います。

 

そこに、食べても各種反応が出にくい小麦と、反応が出る小麦を判断するポイントが見えてきます。

 

これは、症状があるからと言って、絶対的に小麦を避けなくても良いかもしれない、ということを意味しています。


緑の革命は日本人の功績によってもたらされた

富山県立農学校

※稲塚権次郎が通った富山県立農学校(現 富山県立福野高校)

 

緑の革命は、昭和45年にノーベル平和賞を授与したアメリカの農業学者、ノーマン・ボーローグ博士らの功績によるものになります。

 

ですが、緑の革命を一気に推し進めることになった小麦が農林10号という、日本で作られた品種が発端だったということをご存知でしょうか?

 

世界中で作付けされた小麦の親、小麦農林10号

 

小麦農林10号は、1897年(明治30年)に富山県東砺波郡能美村(現、南砺市)に生まれた農業研究家の稲塚権次郎が創った品種になります。

 

当時の品種改良は、人の手によって作物の花粉を採取し交配させ、青空の元で栽培した小麦を日に何度も確認し、実った穂を選別しまた改良を行うという、大変根気のいる作業の繰り返しでした。

 

ですので稲塚権次郎は、日曜日もほとんど休むことなく品種改良に取り組み、妻と子の3人で麦畑で昼食を取ることも度々あったそうです。 

 

そうして昭和10年(1935年)に完成した小麦農林10号は以下の特性を持っていました。

 

  • 背が低い
  • 頑丈
  • 穂をたくさん付けても倒れない

 

それまでの小麦は背が高く、肥料を与えますと実は多くなるものの、穂が重くなると倒れてしまい、生産量には限界がありました。ですのでこの性質は多くの人が望むものだったのです。

 

ですがこの素晴らしい特性を持つ農林10号は残念ながら、日本の雨量が多い、という条件下では病害が発生しあまり普及しませんでした。

 

しかし小麦農林10号の”背が低く、穂をたくさん付けても倒れない”という素晴らしい特性は、昭和20年(1945年)に来日したアメリカの農学者S・C・サーモン博士の目に留まり、アメリカへと渡ることになりました。

 

小麦農林10号は、緑の革命の父ノーマン・ボーローグ博士の元へ

 

1944年、アメリカのロックフェラー財団によりメキシコに派遣され、小麦の品種改良を行っていたノーマン・ボーローグ博士は、日本から持ち帰られた背の低い品種のことを知り、少量譲り受けました。

 

そうして※小麦農林10号とメキシコの病害に強い品種などと掛け合わせ創られた新しい品種が、化学肥料を大量に使用しても倒れない高収量の小麦だったのです。

 

※ノーマン・ボーローグ博士は、小麦農林10号とアメリカの小麦から創られた新しい背の低い品種と掛け合わせた、とする説もあります。

 

そのボーローグ博士が創り上げた背の低い遺伝子を持った小麦は、1963年までにはメキシコの小麦収穫量の95%を占めるようになり、収穫高は1944年当時の6倍に増え、その後世界各地へ広がっていったのです。

 

なおノーマン・ボーローグ博士が新品種の育成に携わっていた頃、品種改良の技術は大きな発展を遂げています。


アメリカの科学技術によって品種改良が加速

品種改良の加速

品種改良(育種)は、3つの過程を経て行われています。

 

  • 望む特性を決め、その特性にあった性質を持つ素材を用意して、掛け合わせる。
  • その中から望む特性を持った個体を選抜する。
  • 選抜した個体の特性が世代を経ても遺伝的な形質を保てるように固定し、新品種を創り上げる。

 

そしてそれまで根気よく受粉させ、選抜してきた品種改良の方法に変化が起きました。

 

DNA損傷を人為的に起こした突然変異誘発による品種改良

 

今までの品種改良の方法ですと、新しい品種を作り出すには十数年の歳月が必要でした。ところが下記の方法を取れば突然変異を効率的に起こせることがわかったのです。

 

  • 放射線を照射する
  • 化学物質を使う

 

これは、放射線や化学物質を使い遺伝子に損傷を与え、傷ついたDNAが治る時のミスを利用した方法になります。

 

放射線や化学物質に汚染された空気や水、食べ物などによって癌になったり、奇形の動植物が現れるのをご存知の方も多いと思いますが、それを人為的にコントロールして引き起こすのです。

 

その歴史は古く、1920年代後半にはショウジョウバエやトウモロコシなどにエックス線を照射することで突然変異が起こることがアメリカで確認されています。

 

そしてその放射線を利用する品種改良の方法を「放射線育種法」と呼ぶのですが、従来の方法に比べて下のような利点を持っています。

 

  • 新しい突然変異を作り出せる。
  • 自然に起こる突然変異よりも頻度を高くすることができる。
  • 品種の他の特性を変えずに、必要な特性だけを変えることができる。
  • 品種改良した作物を作り出す(育種)期間を短くできる。
  • 欲しい特性を簡単に他の品種に移せる。
  • DNAに直接働きかけるため、花が咲かない、種ができない植物にでも利用できる。

 

参考文献:「放射線育種場のこれまでの成果と研究の展開」 独立行政法人農業生物資源研究所 放射線育種場

 

品種改良を行う作物を畑に植え、その中から突然変異を根気よく見つけるより、放射線や化学物質を使用し直接DNAを損傷させた方が効率が良いということです。

 

そして1930年代にはコルヒチンという化学物質を使った種無し果実の新品種づくりが大流行したり、1956年には大麦にガンマ線を照射してモルトウィスキー用の品種が作り出されています。

 

また、日本でも新しい技術は積極的に取り入れられ、1958年には放射線育種法を使った米の新品種レイメイが作られ、以降、麦、レタス、トマトや花など様々な植物の品種改良に利用されています。(※放射線育種場は茨木県常陸大宮市にあります)

 

なお1930年代に品種改良に使用されたコルヒチンは今も使われているのですが、以下の毒性を持つ化学物質になります。

 

コルヒチン

  • 皮膚刺激をおこす
  • 強い眼刺激をおこす
  • 飲み込むと生命に危険
  • 遺伝性疾患のおそれ
  • 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い
  • 呼吸器への刺激のおそれ

引用元:SDS「コルヒチン」 和光純薬工業株式会社

 

その他にもオリザリンなど、有糸分裂阻害剤(正常な分裂を阻害する薬剤)として品種改良に使われていますが、いずれにしても極めて毒性の強い化学物質によってDNAに損傷を与え、突然変異を促す方法になります。

 

なお、ノーマン・ボーローグ博士がこのような技術をつかったのかは知ることが出来ませんでした。ですが、新しい技術を用いたものでは無い、とする記事は、アメリカのサイトで幾つか見つけることができました。

 

それは、小麦がアメリカ人にとって主食であることから、安全性が確認されていない技術を使うことに多くの人が抵抗してることが原因ではないかと推測します。実際、近年では遺伝子組み換えされた作物の栽培面積が大きく拡大していますが、小麦だけは反対意見が多く、実現されていません。

 

ただ、1950年以降セリアック病患者は急増し、小麦アレルギー、グルテン不耐症などの小麦を原因とした病気が増え続けているというのは事実となります。

 

これは当時、小麦の品種改良に新しい科学技術を使っていないのであれば、選別された親同士の掛け合わせによっても、ヒトは病気になるということになりますし、また科学技術を使ったのであれば、それが原因なのではないかと考えることもできます。

 

品種改良そのものがダメだったのか、品種改良の方法がダメだったのか。

 

いずれにせよ品種改良された小麦は今、私たちの健康を蝕んでいます。

 

 

では次に、小麦が原因で体調を崩している方でも食べられる可能性のある小麦をご紹介します。その中で、上記の答えを推測してみて下さい。


小麦アレルギーやグルテン過敏症などを持っていても食べられる小麦

食べられる小麦

収量が多くなるように様々な品種改良をされ、緑の革命をもたらした高収量品種の小麦ですが、1980年代に入り、大量の化学肥料と農薬によって土が荒廃し、採れる小麦の量が少なくなる、ということが起こるようになりました。

 

そこで今日私たちが一般的に食べている小麦は”高収量品種の小麦”から、”近代小麦”と呼び名が変わり、対して、近代の品種改良がされていない小麦を”古代小麦”と呼んでいます。

 

そして現在でも栽培されている古代小麦には以下の品種などがあります。

 

  • スペルト小麦
  • エンマー小麦
  • ヒトツブ小麦
  • カムット小麦
  • サラゴッラ小麦

 

これらは小麦アレルギーやセリアック病、グルテン過敏症の原因と言われているグルテンを、近代小麦より含有量は少ないとは言え、含んでいます。ですが、問題なく食べられる方が比較的多くおられます。

 

そしてその中には、小麦由来の病気を持つ方だけでなく、化学物質が原因で体調が悪くなっていることが判明している化学物質過敏症患者も含まれます。

 

ただ、安全に食べるには注意する点があります。後述致しますのでもう暫くお付き合いください。

 

もう少し手に入りやすい小麦は無いの?

 

古代小麦は食べられる方が多いので、できればそちらを試すのがベストなのですが、私が田舎に住んでいるせいか自然食品を取り扱うお店でも見かけたことがありません。

 

ですので古代小麦より食べられる方は減ってしまいますが、現在も作付面積の多い農林61号ですと手に入りやすく、簡単に試すことが出来ます。

 

日本で主に栽培される小麦

参典:「日本麺用品種の作付面積の推移」農林水産省 (※品種認定年追記)

 

なお上の表で見て頂きたいのが、品種認定された年になります。

 

農林61号がどのようにして品種改良されたのかはわかりませんでしたが、少なくとも1960年以降に品種改良された小麦は、化学物質や放射線といった先進的な技術を用いて作られた可能性が高く、また、反応する(食べられない)方が多くいます。

 

無農薬やオーガニックの小麦の方が良いのでは?

 

農薬は各種アレルギー症状を強くするだけでなく、うつや多動症、眼球や手足の震えなどの神経系の病気の原因ともなります。

 

ですので本来であれば無農薬やオーガニックの小麦を優先するのがベストです。さらに言いますと、鶏や豚や牛などの糞は、遺伝子組み換え飼料や抗生物質などの影響がありますから、動物性の肥料は使われていないものが良いです。

 

そう、品種改良の進んでいない品種で無農薬&無化学肥料栽培やオーガニックの小麦があればその商品を選ぶと良いのです。

 

・・・ですがそれは、価格も含めてあまり一般的では無いわけです。

 

ですので、もし小麦アレルギー、小麦グルテン不耐症(グルテン過敏症)、セリアック病の方が小麦を試してみようと思われる場合には、一般の輸入小麦は輸送中の防虫防カビ用の農薬(ポストハーベスト)がかかっていますので除外し、安全性の順番を以下のように設定してみてはいかがでしょうか?

 

高い

安全性

低い

オーガニック古代小麦
古代小麦
オーガニック小麦(輸入含む)
慣行栽培の農林61号などの古い品種

 

これは、人類が近年まで体験していない(対処できない)品種改良で出来た新しいDNAとタンパク質、そして化学肥料や農薬の影響を受けないことで、小麦を食べられる方が増えるという事実と、古代小麦は現代の化学肥料や農薬を多用した栽培方法(慣行栽培)に適していないため、使用しても量は少ないだろうと推測できること、そして私と、私の子供の実体験による判断です。

 

 

では次に、小麦による症状を意図的に軽くし、リスクを最小限に抑えながら小麦を試す方法をご紹介します。


小麦を試す時のポイント

小麦解除の方法

まず、今までにアナフィラキシーショックを起こしたことがある方やアレルギー検査の数値が高い方、また、今までに医師から自宅では試さないように言われている方は、必ず事前に医師に相談し、医師の指示に従って摂取してください。

 

アレルギーは、命をたった30分足らずで落とすこともある非常に恐ろしい反応です。

 

ただし、”摂取前の準備”によってリスクをぐっと減らすことが出来ます。

 

では詳しくご紹介していきます。

 

準備1 体を一旦休ませ、体の各機能を本来あるべき正常な状態に近づける

 

銃

 

実は、食物アレルギーだけでなく、花粉症やその他の過敏症なども同じなのですが、反応は特定の原因物質が引き金の役目を果たし起こってはいるものの、反応レベル=銃の種類がどれになるかは、その他の要素が関わっています。

 

銃が割りばし鉄砲でしたら輪ゴムが当たった時に痛いですが、それだけで済みますし、BB弾を使ったおもちゃの銃では場合によっては大けがをすることがあります。そして本物の銃であれば・・・

 

そしてその反応レベルを左右する”その他の要素”の一部は、あなたが購入された日用品や食べ物などになります。

 

  • 合成洗剤
  • 合成香料
  • 防虫剤
  • 除菌・抗菌剤
  • 塩素
  • 品種改良の進んだ作物
  • 遺伝子組み換えされた作物や魚
  • 農薬や化学肥料
  • 抗生物質が多用され、さらに遺伝子組み換え飼料を与えられている家畜の肉や乳
  • 食品添加物

 

今私たちの身の回りには、あまりにも沢山の要素がありますので、影響が強い物を幾つか挙げてみました。

 

そして上記の日用品に関しては完全に撤去をして体に優しい商品に切り替えられ、さらに食べ物については出来るだけ気を付けることで、下記の効果が※ある程度期待することができ、体を正常な状態に近づけることが出来ます。

 

  • 空気質を改善
  • 免疫力を低下させない
  • 肌バリアを壊さない
  • 腎臓・肝臓などの負担を減らす
  • 環境ホルモン(内分泌かく乱物質)からの影響減らす
  • 発がん性物質を遠ざける

 

なお、効果を”ある程度”としましたのは、日用品や食べ物を100%安全な物にするのは難しいですし、遺伝・屋外の空気・家財道具や家本体・学校・職場・車・店舗などの要素は外せないためです。

 

また、今お使いの柔軟剤や芳香剤などの成分は、たった数か月で屋内から無くなることはありません。

 

ですが、一般的に使われている日用品を住宅内から完全に撤去し、換気を十分に行うことで、あるお子さんのアトピー性皮膚炎が、体内から出た汁が固まり表面を覆っていた状態から、たった1日で治り掛けのピンクの薄い肌に変わるのを、実際に見ています。

 

また逆に、普段衣食住に気を付けることで、いたって普通に暮らしていた私の子供が、合成洗剤で洗濯されたか、クリーニングされたビブスを保育園で1時間弱着せられ、酷いアトピー性皮膚炎を発症したことがあります。

 

その時には、アレルギー検査では数値が出てはいたものの、普段は食べていた食材への反応も起こり、その後1か月も抜かなければならない状況に陥りました。

 

住宅の建材、室内空間の広さ、年齢、その他の要因によってどれくらい改善するかには差が出ます。ですから誰でも1日で劇的に改善するとは思いません。ですが、日用品から受ける影響の大きさはかなりのものと推測されます。

 

なお、たった1日で劇的にアトピー性皮膚炎の改善がみられたお子さんのお母さんは、柔軟剤や洗濯用洗剤だけでなく、消臭剤や芳香剤、台所用洗剤、シャンプーや入浴剤など、化学物質を含むあらゆる日用品を全て、一度に撤去されています。これは誰にでも真似できるものではありません。

 

ですが、それだけすれば体で起こっている炎症を、随分抑えることが出来るということです。

 

ですので、まずは一般的な日用品の撤去をすぐに試してみて下さい。きっとあなたやお子さんに、いくつかの良い変化が見られると思います。

 

毎日使う必要のある日用品と、自宅内で気を付けて頂きたいことは下記のページで詳しくご紹介しております。

 

安全な洗剤についてはこちら

 

>> 赤ちゃんや赤ちゃんやアトピー子に使える安全で優しい洗濯用洗剤選び

 

 

住宅の空気環境の改善についてはこちら

 

>> 子供が健康に育つ環境をつくる

 

病院で一度もそんなことを言われていませんが?

 

前述したことを初めて聞く方は多いと思います。

 

そして、どうしてそんな重要なことを病院の先生が教えてくれないのか疑問に思われる方も多いと思います。

 

ですが、大企業が販売している商品を使ってはいけない、とか、薬を塗らなくても治る、などと言った場合、医師として、非常に深刻な状況に置かれるのです。

 

医師にも生活があり、家族がいます。

 

そして日頃忙しい中勉強し、真実を知っている医師は苦悩していると思います。

 

ですから、おかしなこととは思いますが、私たちが賢くなるしかないわけです。

 

ただ・・・食物アレルギーの原因物質が、皮膚バリアの破壊された部分から侵入してアレルギー反応を起こす場合があることは、厚生労働省が出している資料にも載っていますし、その皮膚バリア破壊の原因が、一般的な洗剤にあることぐらいはご存知でしょうから、やんわりと伝えて下さっても良いのではないかと、個人的には思います。

 

詳しくは、食物アレルギーの本当の原因は?医師が認めたがらない改善方法でご紹介しております。ご一読頂けますと幸いです。

 

準備2 小麦と小麦を含む食品を完全に絶ち、体調の変化を確認

 

小麦の影響を確認

 

重度の小麦アレルギーをお持ちの場合には、既に小麦は除去されていると思います。そしてセリアック病だと診断が出ている方も同じでしょう。

 

ただ、小麦が原因なのかしら?と思いながらも食べ続けておられる方は、まず2週間、小麦を使った製品を完全に除去なさって下さい。

 

小麦は、醤油・みそ・カレー・揚げ物・お菓子など、調味料や加工品の多くに使われていますが、完全に、です。

 

なお、小麦を使っていない調味料や加工品については、赤ちゃんが教えてくれた体に優しい食品と日用品一覧 の中でご紹介しています。

 

幸いなことに、今では小麦や卵、牛乳アレルギーは一般的です。ですから代用品はいくらでも売られていますので、困ることは少ないです。

 

卵と牛乳については下記のページで詳しくご紹介しております。

 

卵が食べられない理由はこちら

 

>> 本当に「卵」アレルギー?健康な平飼い鶏の卵だと食べられるかも

 

 

牛乳が飲めない理油はこちら

 

>> 牛乳アレルギーの原因は飼育方法に!?牛の健康を考えていますか?

 

そして日用品と食事の改善、さらに小麦の除去を最低2週間行いましたら、個人差もありますが下記のような変化が確認できるかと思います。

 

  • 喘息や花粉症・アトピー性皮膚炎の改善
  • 体重の減少や増加
  • 便秘の解消
  • 関節などの痛みの緩和
  • プラス思考への変化
  • 疲労感の緩和
  • 喉の痛み、渇きの緩和
  • 眼の痛み、渇きの緩和
  • 生理痛の改善
  • 赤ちゃんや子供の機嫌が良くなる
  • 発達障害ではと感じていた行動の減少

 

個人差もあり書ききれませんが、これは、人体に毒性を持つ化学物質を少量でも含む日用品を撤去したことによる影響が大きいです。

 

そうして日用品の撤去と極力安全な食品を取り、体調が大きく改善したと実感できる状態になりましたら、重度の方は医師の指示に従い可能な限り安全な小麦を、グルテン過敏症ではないかと疑っている方は、品種改良が進んでいない、安全な小麦で試してみて下さい。

 

以前と比べ、反応レベルが小さくなっている、または環境からの影響が特に大きかった方の場合は、自分で認識できる反応が起きていないことに気が付くはずです。


今赤ちゃんに広がる深刻な消化器官の損傷

幼児の病気が大人に

かつて、セリアック病や食物アレルギーは幼児の病気でした。アトピー性皮膚炎や喘息もそうでしたね。

 

ですが現在では、完治しなかった子供や、大人になってから発症した方が増え、子供の病気では無くなりました。

 

そして1990年代後半からは、乳児の消化器に炎症が起き、ミルクや母乳を飲む力が弱まり、体重も増えず、10人に1人がイレウスや発達障害になる大変危険な食物アレルギー反応、「新生児-乳児消化管アレルギー」が増えてきています。

 

原因は何なのでしょうか?

 

イレウス(腸閉そく)

 

腸内にあるものが、肛門側へ移動できなくなる病気。

 

原因は手術後の癒着などいくつかありますが、新生児や乳児の場合は、神経の異常や炎症などの影響で腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が無くなり起こります。

 

1970年代から作物の品種改良技術に大きな変化が

 

1970年代に入りますと、品種改良の次のステップとして、遺伝子組み換え(GM)技術が利用されるようになりました。

 

そして1994年に遺伝子組み換えされたGMトマトがアメリカで販売開始。1996年からはGM大豆の栽培が始まり、現在では海外で栽培された遺伝子組み換えのじゃがいも・大豆・てんさい・トウモロコシ・なたね・わた・パパイヤ等の農作物は日本に輸入され、また化学調味料の一部も承認されています。

 

それらは、味噌や醤油、油や加工品、そして化学調味料などとして直接口にするだけでなく、家畜の飼料として大量に消費され、家畜を通じて私たちは日常的に食べているわけです。

 

ただし、小麦も「新生児-乳児消化管アレルギー」の原因物質の一つとなってはいますが、2017年5月現在、遺伝子組み換えされた小麦は市場に出ていない、とされています。

 

農林水産省「2016年(平成28年)7月に米国で発見された、我が国で未承認の遺伝子組換え小麦についての Q&A」によりますと、2016年7月、アメリカのワシントン州にある1農場の休耕地で、22株の未承認のモンサント社が作った遺伝子組み換え小麦が見つかっています。

 

ですので、小麦由来の病気が1990年代以降急激に増えている原因は、小麦以外にあるのかもしれません。


新しい病気が次々と増えていく世の中でも知識があれば対処可能

家族を守る

1990年代後半から増えてきた「新生児-乳児消化管アレルギー」。

 

こちらも今までの流れからしますと、近い将来大人もかかる病気になるだろうと予測されます。

 

子供の、家族の体を守るには大変骨が折れる世の中になってきましたが、”食べ物”になぜ体が拒否反応を示すのか、どうすれば反応を小さくすることが出来るのかを知っていれば、予防と対処ができ、あってはならない最悪の事態を防ぐことも可能となります。

 

これは小麦に関する病気だけではありません。全て繋がっています。

 

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
あなたやあなたの家族の体調不良が、少しでも早く改善されますように。

 

【オーガニック】スペルト小麦のスパゲティ

 

 

【有機栽培】青森県産・品種記載なし

 

 

【慣行栽培】農林61号とイワイノダチ(2002年登録)をブレンド

 


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なぜ肉を食べると病気に?健康な肉を食べるための家畜の生き方とは

アニマルウェルフェアの考え方 日本人は、肉を多く摂取するようになってから生活習慣病やアレルギー疾患が増えてきた、だから肉は取らない方が良い。いや、肉そのものよりも化学調味料や発色剤などの食品添加物が大きな原因となっている・・・などなど、”肉”について害があるとする意見を聞くことが度々ありませんか?私自身は、”肉は悪い”や、逆に”...

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子供の神経に影響が|なぜ規制?食品中アルミニウムの害

子供がアルミニウムを過剰摂取 子供が喜んでよく食べるパンケーキやクッキーなどの焼き菓子。そして、それらをふっくらおいしく作るのに使われるベーキングパウダー。そのベーキングパウダーにアルミニウムが含まれていたため、1~6才の子供の過剰摂取が問題視され、平成25年7月1日付で厚生労働省が関係各所に低減依頼を出しました。しかし低減依頼...

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アルミニウム規制の結果は?切り替えた商品はほんの一部!

惣菜に多量のアルミニウム 子供のアルミニウム摂取量が問題視され、平成25年7月に出された厚労省からの低減依頼。その依頼を受け、一気に食品に使用されるアルミニウム量が削減されるかに思えました。しかし結果は、特に問題とされたベーキングパウダーに関して、しかも私たち消費者からすぐに確認が取れる商品から使われなくなっただけ、のようで...

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赤ちゃんの虫刺され後は食事に注意!腫れ・かゆみが早く引く方法

虫刺されには薬は不要 夏は外で遊ぶ機会が増えます。また、赤ちゃんや幼い子供は水遊びが大好きですから、ほとんど裸同然で屋外にいる機会も多いのではないでしょうか?そこで気になるのが、蚊などの虫刺され。そして最近ではアレルギー体質の子供が増えたせいでしょうか?赤ちゃんや幼い子供が蚊に刺されますと、掻いてもいないのに、虫にさされ...

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残留農薬の基準が男性の平均体重増加で上昇!子供の体への影響は?

残留農薬 農薬には殺菌剤、除草剤、殺虫剤など様々な種類がありますが、神経毒性を持つ農薬もあり、近年増え続ける赤ちゃんや子供の成長の遅れや発達障害、鬱などの精神疾患などにも影響を与えていると言われています。ですが一方で、「野菜や果物に残留している農薬は、基準値内だから気にする必要性は無い。」とも言われおり、多く...

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