化学物質過敏症の症状改善には【赤ちゃん】が大きなヒントに
化学物質過敏症の症状改善には、【赤ちゃん】が大変大きなヒントとなります。
「赤ちゃんがなぜヒントになるの?関係なんてあるのかしら??」
あなたはそう思いながらページを開いて下さったのだと思います。
化学物質過敏症と赤ちゃんとの両者を、私がなぜ関連付けるのか?
それは、2004年から私に始まった原因不明の多くの症状が、2006年に生まれた赤ちゃんの体調を最優先に考える生活の中でほとんど無くなっていった、という経験と、赤ちゃんの体調を崩すものと化学物質過敏症(MCS)患者が体調を崩すものが一致していることに気付いたからです。
『本当の意味で』赤ちゃんが正常に育つ環境は、化学物質過敏症(MCS)患者が『普通に』生活ができる環境になります。
では実体験をもとに詳しくご紹介いたします。
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原因不明の体調不良が赤ちゃんの体調を優先した生活で自然消滅
私に原因不明のいくつもの症状が出始めたのは、2004年の春ごろからです。
- 勤務先で声が出なくなる
- 勤務先で眼球が急に左右にぶれる
- 勤務先で頬やまぶたの筋肉が痙攣
- 勤務先でろれつが回らなくなる
- 勤務先で目が乾き、コンタクトレンズがよく落ちるようになる
- 夏に異常な寒さを感じ(設定温度25度)、上着を着こみ、炎天下のもとに駐車してあった車に暖房をかけて勤務先から帰るようになる。(通勤時間1時間15分)
- 物をよく落とすようになる
- 何もないところでつまづくようになる
- 乱視
- 耳から汁が出るようなる
- 手の甲に湿疹ができ始めたと思ったらひろがり、汁が出て、表皮がぐちゃぐちゃになっていく(アトピー性皮膚炎の発症)
- 腕や足にあざの様な斑点がいくつもできる
- 体にかゆみを感じる
- 香水の香りが気になり始める
- 元来あった生理痛がさらにひどくなり、不順も起き始める
- ヘアカラーで頭皮に痛みを感じるように
- 強い疲労感と、不眠
後から思いますと、2004年1月に勤め先の会社が移転したのですが、その際リフォーム終了直後の物件に移転したこと、そして中国製のオフィス家具を大量に設置したことによるシックハウス症候群になっていたわけです。
ところが2004年当時は、『シックハウス症候群』などという言葉は、私だけでなく、医師さえもほとんど知りませんでした。
また、部分的におかしなことがあり個々の病院を訪れても、それぞれの連携を取らないことには『シックハウス症候群』の特定には至りませんから、原因不明のまま2006年に切迫早産で入院・退職するまでの2年8か月、この事務所でそのまま働いていました。
きっとその間に、化学物質過敏症(MCS)に移行していったのだと思います。症状が始まって数か月後には自宅に戻ってからも症状が続くようになっていましたし、その他にも症状が追加されていきましたので。
ただし、原因が不明のままだった理由は医師や時代のせいだけでなく、当時の私が仕事第一主義だったことや、自身の体に関心が無かったせいもあります。何事も、おかしいと感じたことは放置せず調べた方が良いです。(自戒)
そして出産後、ひどい乳腺炎になり母乳育児相談室川端助産院の川端先生のもとを訪れ、生活が一変し、私の体にも変化が出始めました。
赤ちゃんのために外すように言われたものは化学物質過敏症(MCS)患者が避けるものと同じ
川端先生は、桶谷式の母乳マッサージを考案された桶谷先生から直接手ほどきを受けられていますので、食材が赤ちゃんの体調(母乳の質)に影響を与えることは教わっておられました。
桶谷式乳房マッサージとは
戦時中に旧満州で助産師活動をなさっていた桶谷そとみ先生が考案された「痛くない・よくでる乳房マッサージ」。
桶谷式では、母乳の質を良くする食事を勧めています。
ですが、桶谷先生に教わった食事以外に、食材そのものの質と、日用品が赤ちゃんの体調に影響を与えていることに気づかれ、独自に有害な物を避けるように指導なさっておられました。
その川端先生のもとに通った約1年3か月の間に、先生や同時期に母乳マッサージを受けていたお母さん方から、赤ちゃんの体調が悪くなる、そして乳腺炎の原因になるものとして避けるように言われたのは以下のものです。
(※伺ってからしばらく経っていますので、抜けている事柄も多々あると思います)
- 合成香料
- 赤ちゃんが嫌がる母乳をつくる食べ物
(※後述いたします) - 合成洗剤(シャンプー・ハンドソープなども含む)
- 塩素
- 消毒(イソジン含む)
- ファブリーズを代表とする消臭剤
- おしりふき・ウェットティッシュ
(昔は紙オムツも同様でしたが、洗い場が無い、という時代の変化で諦められたそう) - 熱さまシート
- 一般的な化粧品(マニュキュア・除光液含む)
- ヘアカラー・パーマ(一般的な美容室も含む)
- 食品添加物
- 鮮度の落ちた魚
- 質の悪い油脂
- 輸入食材(オーガニックを除く)
- 化学繊維
- 農薬(防虫剤含む)
- 化学肥料
- 排気ガス
- デパート、ホームセンター、ドラッグストアなど
- 電磁波
リストの中に、今あなたが避けておられるものが多く入っていませんか?
なお、合成香料に塩素の撤去、そして食材(最初は農薬に関しては触れません)については初診時に、その他のことについては少しずつ伺っています。
普通の生活をしている若い方に、塩素はともかく、合成香料の撤去に食材の変更、しかも100%手作りをさせることだけでも大変なことですのに、それ以上のことを一度に言われても誰もできませんからね。
(MCSを発症したとわかっても生活改善がなかなか進まないのと同じです)
実際、一度しか来られなかった方も多くおられましたし、二人目は楽な先生のもとで母乳マッサージを受けられた方もおられました。
(三人目は結局戻ってこられるパターンも多々あったようですが)
2006年は香りブームが訪れる前になります。ただ、香りが長持ちする高残香性の柔軟剤などはありませんでした。
その2006年当時にはすでに、合成香料は外すように指導されていますし、実際に反応していました。
イソシアネートが使われていなくても、受ける影響はかなり強いということですから、気を付けてください。
合成香料の害については下記の記事にて紹介しております。ご一読いただけますと幸いです。
なお先生が下さった食材リストは下記のページでご紹介しております。
(※食べられるものが少なくなるショックを最小限に抑えるためだと思いますが、個々の品質についての説明は省かれています)
このリストは、先生のもとを訪れた数多くのお母さん方の経験と、先生の娘さんの出産を機に試されたことなどを基に作られたそうです。
(調子が悪くて行くと必ず先生は、何を食べたのか、何をしたのかを自身で考えさせるように上手く聞き出しておられました。自分で気づくことが一番ですから)
赤ちゃんの体調が悪くなるものと、悪くならないものを選別していった結果となるわけです。ですがよくよく調べてみますと、それぞれ理論的に説明がつくものでした。
詳しくは下記の章でご紹介をしております。大人であっても、体調がとても良くない方は、上記リストに該当する食材から、農薬・化学肥料・動物性肥料・遺伝子組み換え作物・現代的な製造方法・添加物などを外して選ばれると良いです。
そうして先生や他のお母様方の言われるとおり、食事を変え、洗剤を替え、と徐々に生活を変えていきましたら、赤ちゃんはいつもニコニコ機嫌良くなり、私から様々な症状が消えていきました。
では次に、川端先生から教わった、赤ちゃんにあってはならない症状や行動の例をご紹介いたします。
これは、戦前の(健康な)赤ちゃんには無かった症状や行動になります。
あなたはどうだったでしょうか?
あなたは赤ちゃんの頃すでに化学物質の影響を受けていませんか?
川端先生は、赤ちゃんに以下のような症状や行動が無いようにお母さん方を指導しておられました。
(忘れてしまっていることや、私に該当しなかったために伺っていないことなどもありますが、一応他のお母さん方が言われたことについても覚えている限り載せます)
※症状や行動の一部は、化学物質の影響だけでなく、赤ちゃんの体に合わない食材を食べた時にもなります。
- 母乳を嫌がって飲まない
- ぐずり
- 夜泣き
- 吐く
- 便が緑、茶色い、黒いなど
- 便秘
- 尿のにおい(乳児の尿は無臭です)
- 髪の毛の逆立ち
- よだれ
- 乳児湿疹
- 頬がたるむ
- 白目が黄色っぽい
- 食物アレルギー・アトピー性皮膚炎・喘息
- 目を見ない
- 泣き声が高い(正常な場合は低く「あ~」と泣きます)
- きぃ~!と叫ぶ(これは警戒音です)
- 腹ばいで手足を浮き上がらせる(通常手足は床に付けています)
- 頭から転ぶ・頭を打つ(頭は一番重要な部分ですから通常本能で守ります)
- 禁止されたことを繰り返す(生存本能が働いていれば繰り返しません。ハイハイを始めた頃にはできるようになります)
- 待てない(調子が良い赤ちゃんは、10か月ぐらいで泣かずに待てるようになります)
- 親のそばから離れる(乳幼児は親の保護下から外れれば死にますので正常な子供は勝手に離れません)
あなたは全く当てはまりませんでしたか?
そして最近ではサイレントベビーと言って、反応や表情が無い(少ない)赤ちゃんが増えているようです。
ですが今になって急に増えているわけではなく、2000年代に入った頃にはとくに泣くこともなく、ミルクを飲ませさえすればとにかくよく寝て全く手のかからない赤ちゃんだったのに、歩き出した頃には手の付けられないわがままな子供になった、という話はよく聞いていました。
これは推測ですが、体の処理能力を大きく超える、または影響力の強い化学物質を摂取した場合と、処理が少し可能になってきた場合の反応の違いではないかと私は考えています。(曝露している化学物質の性質にもよるのですが、一旦省きます)
毒性の強い化学物質に暴露した時などに寝込んだことがある方はお分かりになるかもしれませんが、内臓も手足も重くて体が動かせなくなった時、あなたはどのような状態だったでしょうか?表情はありますか?
そして適度(?)に化学物質に反応した時にはイライラしたり、集中力が無くなったりしませんか?
それと同じことが赤ちゃんに起きています。
そして川端先生の指導を受け入れ、生活に気を付けて育てられた赤ちゃんには上記のような反応や行動はとても少なくなります。
(徹底的になさればほぼ無くなりますが、『徹底的』というのは家庭の状況、兄弟の有無によって難しいことが多いです。)
なお、子供の発育に明らかな異常が出始めたのは、1970年代からです。ですがそれ以前にもありましたし、それ以降は非常に深刻な問題となってきました。
そのため環境省では重い腰を上げ、2011年から約10万人の赤ちゃんを対象として、子供たちが抱える病気と化学物質との関係を調べるための12年に渡る継続的な調査(エコチル調査)を行っています。
ちなみに私の主人は1970年代初頭の生まれですが、1歳半まで歩けなかったため、義母はいくつもの病院を駆けずり回ったそうです。
あなたは何年生まれですか?
あなたも私も皆、昔は赤ちゃんでした。
化学物質の影響は、今になって受け始めたわけではありません。今暴露した時に出てくる症状のいくつかは、幼い時に出ていた方も多いはずです。
ですから、化学物質過敏症(MCS)の改善方法だけでなく、この病気になったルーツを探るにも、【赤ちゃん】がヒントになるのです。
当時は何に暴露していたのでしょうか?今影響を受けやすい物との関連性は?
なお、化学物質過敏症(MCS)という言葉を私が知ったのは、新築住宅に入居して4か月経ち、家中の物に反応し始めた2008年の春のことです。
(空気の流れができている高気密住宅(C値0.02)でも、床が天然木であっても、新しい家具を入れなくてもダメでした。)
当時は、MCSの先輩方がインターネット上に出されている情報で大変に助かりました。心から感謝申し上げます。
先輩方の貴重な情報から、赤ちゃんや幼い子供が問題なく食べられるものと使えるものが、(症状が重い)化学物質過敏症の方と共通していることに気づくことができました。
(同時に私が化学物質過敏症(MCS)だということも知りました)
そこでこちらのサイトでは、『赤ちゃん』と『化学物質過敏症』とを関連付け、育児中の方には『赤ちゃんを健康に育てるため』の、化学物質過敏症(MCS)の方へは『症状を改善するため』の情報を出させて頂いております。
もしご家族に赤ちゃんや小さなお子さんがおられるようでしたら幸運です。よく観察して頂き、前述しましたような症状や行動が出ないように生活を工夫なさってみてください。赤ちゃんの反応は早いですから原因を突き止めやすいです。
そしていらっしゃらない場合は、大人の反応は良いも悪いも遅くてわかりにくいとは思いますが、当サイト内にある情報を試し、数週間様子をみてください。
改善への方向性は合っています。
最後まで読んで頂きありがとうございます。あなたの体調が少しでも早く今よりも良くなることを祈っています。
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