節句の祝いで赤ちゃんが体調不良に!雛人形の危険性と安全な飾り方
雛人形を出すと喘息やアトピーが悪化してかわいそうだけれども、他の子は飾ってもらっているのにうちの子だけ飾らないわけにもいかず・・と、ひな祭りが近づくたびにつらい思いをするお母さん。
こちらの記事を見て下さっている方は、すでに雛人形や五月人形をお持ちの方が多いのではないかと思います。
ただ、もし今から購入予定なのですが・・・という方がおられましたら、せっかくの節句祝いで、母乳育児中のお母さんや赤ちゃんが体調を崩さずに済む雛人形を選んであげて下さい。
逆に言いますと、それだけ通常の雛人形は赤ちゃんや子供にとって危険なのです。
さらに地域などによっては、頂いた雛人形を飾り、両家の祖父母を招き、祝いの膳を囲む必要があるなど、嫁ぎ先の風習を守らざる得ない方もおられます。
そういった場合は、雛人形を飾らない、というわけにはいきませんからなお困るのです。
では、せっかくの雛祭りを楽しく祝ってあげるにはどうすれば良いのでしょうか?
こちらのページでは、雛人形がなぜ喘息やアトピー悪化の原因となっているのか、また、どうしても雛人形を飾らなければいけない場合はどうすれば良いのか、そして、可能であれば安全な雛人形を選んでいただきたいと思いますので、いくつかご紹介します。
参考になれば幸いです。
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雛人形は化学物質の塊
まず雛人形や五月人形なのですが、手元にある方は確認して見てください。人形からは強いケミカル臭がすると思います。
(※母乳育児中のお母さんは、じっくりと確認されないで下さい。)
防虫剤、防カビ剤、商品によっては接着剤などの揮発性成分を確認できるでしょう。
中でも強く感じますのが防虫剤や防カビ剤などの、雛人形を虫の害から守るための化学物質臭になります。
それらの成分を吸いますと、既に喘息やアトピー、化学物質過敏症の症状が出ているお子様は、すぐに反応を見せることになりますので、近くには行かせない方が良いです。
また、当然ですが、授乳中のお母さんは絶対に雛人形や五月人形には近寄らないで下さい。吸い込んだ成分はあっという間に体に吸収され、血液に混ざり赤ちゃんに飲ませることになります。
そしてその母乳を飲む、または雛人形の傍にいて直接成分を吸い込んだ赤ちゃんは、髪の毛が逆立つ、お腹が張る、よだれが出る、よく転ぶ、話さない、呼んでも応答がない、ぐずる、理性が無くなる、おっぱいを飲まない、などの症状が出ることがあります。
ただ、症状はその場ですぐ出ることもありますが、症状が遅れて出てくる子も多く、よく観察してあげることが必要です。
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そして成分を吸い込んだお母さんは当然、乳腺が詰まって乳腺炎になる、痛みを堪えて搾乳しても、まだ苦いおっぱいを赤ちゃんが嫌がって飲まない、飲んでくれないので乳腺炎が治らない。そして熱が出てつらくなる、もっと赤ちゃんはぐずる、でも両家の祖父母を呼んで祝いをしないといけない・・・というどうにもならず泣きたくなる状態に。
雛人形は虫にとっておいしい食べ物!厳重な虫対策が施されています
雛人形の材料は、商品によるのですがプラスチック・発泡スチロール、ウレタン、樹脂・絹・わら・生地・接着剤などになります。
それらの材料で作られた雛人形なのですが、長期間押し入れや物置に収められることが多く、そういった場所を好む虫にとって格好の食べ物になります。
そしてそういった虫の被害に合わないよう、雛人形は、作られた時から防虫対策が施され、各家庭に届けられる日を待ち、そして各家庭に届けられた後も防虫剤に守られながら1年に1回、1か月程度出して貰える日をケースの中で待つこととなります。
またガラスケースに入った雛人形も、ガラスケース本体の下部には隙間があり、ケースに入っていない雛人形と同様に虫の害にあってしまうため、しっかりと防虫対策が施されています。
ちなみに隙間が2mmあればクロゴキブリまで侵入できるそうです。
しかも、タンス用の防虫剤で使われる通常の濃度ではクロゴキブリに対しほとんど効果がないそうです。
ですから防虫剤を販売するメーカーは、各社工夫を凝らしているようです。
それは、防虫剤の濃度が濃いか成分が強い、ということを意味するのでしょう。
雛人形の防虫剤の成分
雛人形用の防虫剤と言いましても、「防虫効果のある成分」は衣類用と同様、樟脳、ナフタレン、パラジクロロベンゼン、ピレスロイドの4種類となります。
さらに、防虫剤だけでも神経毒ですから、十二分に赤ちゃんや子供には害があるのですが、防カビ剤や助剤が追加で入っていますので、なお毒性は強くなります。
雛人形の害から赤ちゃんや子供を守るには
昔ながらの雛人形を頂く、または飾らなければならない方もおられるでしょう。その場合には下記の対策をおこなっておくことで、赤ちゃんや子供への害が減ります。
早めに購入してもらい、防虫成分が薄まってから頂く
雛人形の販売は年明け早々に始まります。販売が始まった時点で購入することができれば、飾るまで約1か月の猶予ができます。
そこで、あらかじめご実家で封を解き、換気の良い空き部屋にしばらく置かせて貰い、防虫成分を薄めてもらってから頂く、ということができれば、赤ちゃんや子供への害を減らすことができるでしょう。
風通しの良い場所で防虫成分を薄めておく
また、お住いが広く、雛人形を飾る場所が普段居室として使用していない広間などの場合は、早めに設置し、風通しを良くして節句に備えるということもできます。
いずれにせよ高濃度の防虫成分を赤ちゃんや子供に吸わせない工夫が必要です。
防虫剤は神経毒です。
人形の形式にこだわらない
もし両家の祖父母が、既存の雛人形でなくても良い、と言われた場合は、「防虫剤対策」そのものから逃れることもできます。
今ではマンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの方も多く、あまり立派なものを頂いても飾るスペースや、保管スペースが無い場合もあります。
そして、そのニーズに合わせ、様々な雛人形が販売されています。
防虫剤や防カビ剤不要の安全な雛人形
既存の雛人形は、髪には絹、着物には生地が使ってあり、また胴体にわらが使用してあるなど、虫の餌となる材料が使われているため、どうしても防虫剤や防カビ剤を必要とします。
ですから、防虫や防カビ剤を必要としない材質の雛人形を購入することができれば、何の不安も無く雛祭りを祝ってあげることができます。
今はすてきな雛人形がたくさんありますよ。
遊べる木製の雛人形
組み木の雛人形です。
こちらは飾るだけでなく、小さなお子さんが手に取って楽しめるようなスタイルになっています。しかもとてもかわいいです。
しかも木の器に収納するようになっている商品もありますので、雛人形の片づけも、お子さんと一緒にワイワイ言いながら片づけられて楽しそうです☆
私の子の雛人形を購入する前にこちらの商品を知っていましたら絶対に買っていました!ずうっと先の話ですが、いつか孫が生まれたら買ってあげたい人形です。
ちなみにアマゾンや楽天からの入手は困難です。(時期が来れば販売しているようですが・・・)
また、段飾りの高価な商品は予約販売となるようですが、納期までは18か月以上!・・・ということは、赤ちゃんを予定している時・・・は現実的に難しいですから、性別が判明した時点で注文し、物心がつき始める2歳の節句までにはなんとか・・・という感じでしょうか?・・・少し面倒にも思いますね。
子供が自分で作るガラスの雛人形
もしお子様が小学生になっておられるのであれば、自分で作るガラスの雛人形がおすすめです。
こちらは富山県富山市にある富山ガラス工房での特別体験コースで作ることができるガラスの雛人形です。
対象は小学生以上となり、料金は4,600円(税込)。体験できる期間は、2017年は1月5日(木)~2月23日(木)となり(毎年同じ時期です)、事前に申し込みが必要です。詳しくは上記リンクにてご確認下さい。
なおガラスの雛人形は製作後時間をかけて冷やす必要があり、持ち帰るのは1週間程後になります。ただ取りに行くことができない場合は送って頂くこともできます。(※別途送料が必要となります)
ちなみに私の子供は小学校2年生の時に体験してきました。初めてのことで緊張はしていたようですが、優しいお姉さんが2人で教えてくれましたので、ガラスの雛人形づくりはとても楽しかったようです。
なお、ガラスの雛人形づくり体験はできないようですが、全国のガラス工房でガラスの雛人形を販売しているようですので、行ってみられるのも良いかと思います。
ただ、近くにガラス工房が無い方もおられるでしょう。しかし今はインターネットで様々な商品を選ぶことが出来ます。
こちらの商品は子どもが体験で作った雛人形とは違い、色の入り方も造作も素敵です。どうやって作るのでしょうか?やはりプロの方が作ると違いますね。
ちなみに、ガラスであれば揮発性成分もありませんし、仮に合成香料などが付着していたとしても、洗えばすぐに落ちますので、アトピーでも喘息でも化学物質過敏症でも問題なく雛人形を飾り、祝ってあげることができます。
ただ・・・付属品の台の中身は接着剤で固めた板を使用していると思います。こちらは赤ちゃんや小さなお子さんの体には良くありませんので、気を付けてあげてください。ちなみに我が家ではガラス工房で頂いた台は使いませんでした。
赤ちゃんや幼いお子様、授乳中のお母さんにとって、行事ごとは何かとトラブルが多くて大変です。しかしほんの少しずつでも対策を取ることで、お子さんを守ることが出来ます。
育児中気を回さなければいけないことが多くあり、大変だとは思いますが頑張ってください。応援しています。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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