化学物質過敏症cs、喘息、アトピーにPM2.5対策|吸気口編
年々増え続けるPM2.5の飛来量。
私は平成22年から本格的に24時間換気システムのPM2.5対策をおこなってきましたが、1年毎にフィルターの交換期間が短くなり、平成26年からは1週間に1回の交換になっています。
PM2.5の対策を取ることで化学物質過敏症(CS)、喘息、アトピーの方の体調が随分良くなりますので、ぜひそれぞれに合った対策をして頂ければ、と思います。
このページでは私の取っている対策をご紹介いたします。我が家では第3種換気方式となりますが、参考になれば幸いです。
換気方式詳細はこちら
>> シックハウス症候群を予防する|24時間換気方式の選び方
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24時間換気システムのPM2.5対策をしようと思ったわけ
まず、なぜ外気をきれいにして屋内に吸気する必要があると考えたのかについてご紹介していきます。
もともとはシックハウス症候群にかかってしまったことから始まっています。
家を新築してシックハウス症候群に
我が家は平成19年末に完成し、私たちは同年に入居しました。
引き渡しから入居までの期間は約2週間です。
なお入居までの約2週間、冬季ということもあり蓄暖を動かし、屋内は18度くらいに保っていました。これは、我が家が外断熱工法の高気密住宅でしたので、入居時にいきなり温度を上げようとしても、躯体が魔法瓶のような役割を果たすため温度をそのまま保ち、数日は屋内が適温まで温かくはならないため、入居後すぐに快適に過ごすための対策として行ったものです。
結果的には、気温の高い時期に比べれば揮発は少ないのですが、何もしないよりは多少VOCの揮発促進につながったかと思います。
ただ、当時は「ベークアウト」を知りませんでしたので、それ以上温度を上げることはしていません。
VOC(揮発性有機化合物)の沸点が低い(約30度)ことを利用し、屋内の温度を暖房器具により30度~35度に上げる。さらに水溶性のVOCも多くありますので、加湿器を併用し湿度を60%以上に上げ、揮発を強制的に促進させ、屋内のVOC濃度を下げる方法。
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さらに24時間換気システムは強、中、弱の3段階になっているのですが、常時「強」で動かし、入居後も約1年間は「強」にし、屋内のVOC濃度を下げる努力をしていました。
なお入居後は、冬期間ということ、家の気密がC値0.2で計画換気には十分な性能だと思い、温かくなる4月末頃まで一度も窓を開けて換気をしたことはありませんでした。
この「24時間換気システムで換気が十分に行われているのでシックハウス症候群にはならない」という過信がすべての間違いの元でした。
当時自宅で育児をしていたのですが、入居し半年も経たずに建材からのにおいが強い刺激臭に感じ始め、落ち着かず、いてもたってもいられなくなりました。その上皮膚には湿疹ができ、みるみるうちに湿疹の範囲は広がり、さらに汁が出始め、ぐしゃぐしゃに・・・アトピー性皮膚炎を発症したのです。
私たちはシックハウス症候群になってしまったのです
それからというもの、日中は基本的にずっと窓を開けた生活を送りました。しかし、風がよく通る場所に住んでいるため、外から砂やほこりなどがかなりの量が入ってきました。
ですので、砂やほこりなどで床はざらざらになり、毎日掃除は大変でした。ですが当時の私には、建材の刺激臭を感じているよりは掃除をするほうが楽だったのです。
さらに、私は咳も出るようになっていたのですが(多分咳喘息)いくら換気をし掃除をしてもどうしても止まりませんでした。
そのうちに子供まで咳をするようになり、平成23年に咳対策として、ウルトラワンというスウェーデンの掃除機を購入しました。そうしますと見事に咳が止まったのです。
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そこで、ふっと気が付いたのです。
当時入居後3年半経過していましたし、さらにDIYで出来る屋内のリフォームは終了していましたので、窓を全開放する換気は必要でないのでは?逆に外から何か入って来ているのでは?と。
Do it Yourselfの略。「自分でやろう!」との意味で自作作業全般の事。日曜大工も含む。
私の場合ですと、居室のビニールクロスを剥がし壁と天井をタナクリームで仕上げ、さらにクローゼット内のホルムアルデヒド対策石膏ボードを取り外し通常の石膏ボードに張り替え、収納内の合板でできた棚板を全撤去するなどを約半年でおこなっています。
さらに当時は周りにまだ空き地があり、新築工事が頻回に行われていましたので、咳の原因としては、その影響も考えられました。(当然隣接する土地の新築工事中は窓は閉めていました)
そこでまずは窓を閉めること。そして24時間換気システムの吸気口から入ってくるであろう有機溶剤が入らないように対策を取ること、を考えました。
吸気口のフィルターの選定
当初フィルターの役割として考えましたのは、近隣で行われている新築工事から発生する有機溶剤の侵入を防ぐというものでした。
ですので、化学物質過敏症の方がよく使用していますホルムアルデヒドなどの化学物質を除去できる機能を持った、キーメイトマスクCS5に使われている活性炭シートを使ってみようと思ったのです。
ですが活性炭シート(クラシート)単体では販売しておらず手に入れることはできませんでした。そこで、家にあるキーメイトマスクCS-5を使ってみることにしたのです。
まず、フィルターを吸気口に使用するためには専用のカセットケースが必要でした。
そこで、我が家の換気システム、アルデの花粉フィルター用カセットケースを購入。
そして届いたカセットケースのサイズに合わせてキーメイトマスクCS-5をカットして挟もうとしたのですが、そのままでは厚みがあり、当然解体しないと無理でした。(付属の花粉ファインフィルターは臭いので使えません)
吸気量が大幅減少
キーメイトマスクCS-5は5層になっています。そのままでは無理でしたので、外から3層分を花粉フィルターの代わりに挟もうと試みましたが、やはり厚みがあり無理でした。
↓の1.2.3.のフィルターです。
現在キーメイトマスクは使用していないため、3.クラシートの画像はありません。
そこで効果は落ちるでしょうが、2.簡易フィルターと3.クラシートの2層を使うことにしました。それでもかなり無理やり挟んでいる状態でしたが。
そこで問題が。
空気抵抗が大きすぎて吸気量ががくんと落ちたのです。これでは換気量1時間に0.5回はとても無理でした。
さらに、いくら有機溶剤臭を除去するとされるキーメイトマスクCS-5でも、一日も持たず、あっという間に飽和状態となり、結局有機溶剤臭(合成香料を含む)を長期的に除去することは不可能でした。
それでも、吸気口に標準でセットされているフィルター(スポンジ)では除去しきれない微細なほこりはしっかりとキャッチしてくれていましたので、キーメイトマスクCS-5を解体し、1か月に一度取り替えながら1年程使用していました。
↑標準でセットされるフィルター
フィルターの汚れるスピードが速くなってきた
1年程キーメイトマスクを解体し吸気口のフィルターとして使用していて気が付いたことなのですが、フィルターの汚れるスピードが1年前と比べ、随分早くなってきていたのです。
しかも黄砂の時期だけでなく、1年を通してです。
さらに、標準でセットされるスポンジフィルターは1か月に1度の洗浄でもそんなに汚れていないのに、キーメイトマスクCS-5を解体して使っているフィルターはものすごい汚れ方でした。
ただでさえフィルターを標準1層+キーメイトマスク2層の3層にしたために換気量が落ちていましたので、換気量を少しでも多く確保するには、フィルターの交換を1か月に1回から3週間に1回、2週間に1回というふうに順次切り替えていかざる得ない状況になってきていました。
そして、その頃になりますと、メディアで「PM2.5問題」が取り上げられるようになってきました。
そうです。
標準でセットされているフィルターを汚さずに通過してくる物質はPM2.5だったのです。
PM2.5対策を本格的に考える
そこで、フィルター設置の目的を有機溶剤からPM2.5対策に切り替えてみました。それが2012年末頃です。
しかし、吸気口フィルターそのもので、アルデの吸気口に合う商品を探しましたが、なかなか良いものが見つかりませんでした。
そこで、合うようにカットすれば良いのでは?と思い購入してみましたのが「3M フィルタレット 空気清浄フィルター プレミアムグレード」になります。
結果から言いまして、試してみて本当に良かったです。体はぐぅぅっと楽に、軽くなります。
それも、設置してすぐに気が付くほどの違いです。
そう考えますと、PM2.5というのは本当に人に与える影響が強いのです。(屋内に既にあるPM2.5は、対応している掃除機などで掃除し、できる限り除去して下さい)
我が家で使っている掃除機はこちらで紹介しています。
>> 喘息が治る、体が楽になる掃除機の選び方・抗菌剤を避ける
そう考えますと、化学物質過敏症、喘息、アトピーや花粉症など各種アレルギーの方がいなくても、必ずPM2.5の対策は取った方が良いと思います。
大幅なコストダウン達成!
そして、「3M フィルタレット 空気清浄フィルター プレミアムグレード」のロールタイプはコストの面でも本当に助かりました。
こちらの商品は幅380mm×縦2700mmと、かなりの面積。
我が家では吸気口4個(1週間に1回交換)のほかに同時吸排気型レンジフード(1か月に1回交換)に使用し、1度購入すれば9か月ほど持ちます。(2015年に入る頃には1週間に1回の交換でも目が詰まって換気量がぐっと落ちるようになりました)
キーメイトマスクCS-5を利用していた時とは比べ物にならないくらいのコストダウンです。しかも、空気抵抗も少ないので換気量の減少も極端ではないです(※換気量はどうしても減ります)
しかも、使用している方が増えているようで、価格がどんどんお手頃に。
ただし注意点が!
製品自体に臭い(揮発成分)があります。
ですので、赤ちゃんや化学物質過敏症CS、アトピー、喘息の方がご家族におられる場合は、1週間ほど屋外で臭い(VOC)を飛ばされてから使われた方が良いと思います。
また、上記商品はエアコン用でして、両面テープも付属してきますが、こちらはかなり強い臭いがしますので、捨てられた方が良いです。
なお24時間換気システム吸気口と同時吸排気型レンジフードへのフィルター取付方法はこちらになります。
>> 化学物質過敏症、喘息、アトピーにPM2.5対策|フィルターの取付
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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