可塑剤などの刺激臭が少ない筆箱は?化学物質過敏症の学校生活
これは学校によると思うのですが、私の子供が通っている小学校では、入学当初の筆箱はある程度決められています。
出し入れのし易さから、いわゆる箱の形をしており、できるだけ学業に差しさわりの無い柄で、耐久性の面から片側だけが開く形が良い、などです。
しかし実際に筆箱を探しに行きますと、明らかに子供たちが一目で気に入りそうなキャラクターの筆箱が目を引きます。そして、それらは鼻を近づけたとたんに刺激臭がします。
化学物質が子供に与える影響について問題視され、調査が行われている中、実際に販売されている”児童用”には胸が痛みます。
環境省が行っている調査については下記のページにてご紹介しております。
>> エコチル調査をご存知でしょうか?結果が出る前に行動を!
そしてそれらの商品をもちろん子供たちは大変気に入り、親に買ってもらい、学校に持っていくことになります。
子供が通う小学校では、入学当初学校側から言われた学業に差しさわりの無い、シンプルな筆箱を持ってくる児童は10分の1程でしょうか?数える程になります。
きっとお宅のお子様もキャラクター入りの筆箱が欲しいのではないかと思います。
しかし、キャラクターに目を奪われるから、ではなく、筆箱から揮発している成分によって神経に影響が出、体調不良を起こすだけでなく、化学物質過敏症(CS)患者に多い症状の一つ、集中力の欠如を起こすことにもなります。
そうなりますと直接的に学力に影響が出ることになりますから、もしキャラクター入りの筆箱が使えたとしても使わないで下さい。どのお子さんにとっても何一つ良いことはありません。
前置きが長くなりましたが、うちの子が使っている筆箱をご紹介します。
親御さんの気苦労を少しでも減らすことが出来れば幸いです。
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化学物質臭が少ない筆箱
ランドセルを購入する際、私は大型商業施設で何点かの商品の臭いを確認をしたことがあります。しかしどの商品も刺激臭が強すぎ、使える物は無いと判断しました。
(ランドセルについては改めて別の記事にてご紹介したいと思っております)
ですが、普段行っている商店街の小さな文房具店で筆箱を選んでいたところ、ランドセルにも使用されている人工皮革、クラリーノの筆箱は気になる臭いが大変少なく、使えそうなことに気が付きました。
このクラリーノという人工皮革は、ポリウレタン、コーティング剤、ナイロンなど様々な化学物質を使用して作られているようです。
ですから臭いが少ないから良い、とは言えない(無臭で有害な化学物質もある)のですが、その商品を手に取った時の子供の様子、そして実際に購入してからの子供の様子を見ていますと、特に反応も変化も無かったものですから、今でも使用しております。
そういった少し不確かな情報(本当に体に安全かと言いますとグレー)となってしまいますが、うちの子が使っておりますのが下の商品になります
この商品の色は全部で10色あり、ブラウン、グリーン、パープル、リアルレッド、マリンブルー、ネイビー、ブラック、レッド、パステルブルー、パステルピンクになります。
小さなお子さんが喜ぶキャラクター柄ではなく、至ってシンプルな商品なのですが、せめて色だけは好きな色があるといいな、と思います。
なおこの筆箱は本当に頑丈で、もう4年以上使用しておりますが、全く壊れません。(かわいいキャラ筆箱は下手をしますと1か月もせずに壊れているようです)
ですから購入時は他の筆箱よりも少し割高にはなってしまいますが、非常にコスパは良いと思います。
また、鉛筆は6本、消しゴムは25×14×66mmが入り、定規は18㎝まで下の段に入れられます。
そして私の子供が使っている消しゴムはこちらです。
この消しゴムは気になる臭いはしませんし、消しやすく、ボロボロと崩れてくることはありません。
なお、クツワさんにはかわいい商品もあるようですが、あくまでも私の子供が使えましたのは、 「クラリーノ」スーパー軽量筆入になります。
教室の換気は十分に行った方が良い
入学時は、キャラクター入りの筆箱だけでなく、ランドセル、教科書、制服等々あらゆるものが新品ですから教室内のVOC濃度は大変高くなります。
化学物質過敏症(CS)のお子さんにとって(だけではありませんが)非常につらい環境となりますので、換気だけは十分に行って頂けるよう、学校側と事前に話し合われた方が良いと思います。
換気などの、学校生活を送るにあたって差し当たり必要な事柄については、下記のページにてご紹介しております。
>> 化学物質過敏症(CS)学校生活の工夫 はじめに
キャラクター入りの文房具は使えない
さらに付け加えますと、お子さんには大変申し訳ないのですが、私の経験上、キャラクター入りの文房具は化学物質過敏症(CS)のお子さん(だけではありませんが)には使える物はほぼ無いと思っていてください。
実際、子供にどうしても欲しいとせがまれ購入したものの、臭いが取れず屋外に放置後捨ててしまったものは全てキャラクター入りになります。
お子さんがたとえ買って欲しいとせがんだとしても、店舗内では化学物質過敏症(CS)患者には正常な判断が付きかねます。ですから、親御さんが臭いを確認してください。そして少しでも臭いがあると思えば購入を諦めて下さい。
少しずつの妥協がお子さんの体調をとても悪くします。
また、もしお子さんがぐずられた場合は、なぜダメだったのかを店舗から出て、少しでも奇麗な空気を吸わせてあげてから、丁寧に説明してあげて下さい。
正常な判断が出来なくなることについては、下記のページにてご紹介しております。
>> 本当に泣くのが仕事?赤ちゃんが泣き止む&笑うために必要なこと
ただ、屋外で臭いを飛ばす&飛ばない場合は捨てることがお子さんの意思で出来るようであれば、それも学習の一つにはなります。うちの子はその方法でキャラクター入りの文房具については”頭では”諦めているようです。
化学物質過敏症(CS)というのは筆箱一つ、子供の好きなものを購入してあげられませんが、もし布製の筆入れで良いのであれば、反応の少ない生地で手作りしてあげるという方法もあります。
また、他にも金属のペンケースもありますし、硬質プラスチックのペンケースもあります。
出来る範囲内で、お子さんと親御さんに無理のない方法を取られるようになさって下さい。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
お子さんが元気に学校に行くことができますように。
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