母乳育児・離乳食の調味料選び ~醤油
砂糖と同じく、醤油にも気を付けてね。ラベルをよく見てね。
と母乳マッサージ先で言われました。
醤油に種類なんてあるのかしら?そう思いながらも家にある醤油のラベルを見ましたら、酒精が入っていました。
お酒が入っているのはいけない!と、早速お店に行き、醤油を選んでいましたら・・・
酒精どころか、アミノ酸等、増粘多糖類などなど添加物だらけ・・・。選ぶのが本当に大変でした。
酒精については下記ページで詳しくご紹介しております。
>> 酒精添加の醤油や味噌は質に問題が|アトピー、喘息の原因にも
こちらのページでは、今普通に皆さんが使っている醤油」と昔ながらの醤油との違いをご紹介いたします。本物の素材を使い、自然の力で発酵させた醤油には添加物は必要ないのです。
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ごく普通に店頭に並んでいる醤油とは?
ごく普通に店頭に並んでいる醤油は、実は昔から使われてきた【醤油】とは全く違うものになっています。
では、何が違うのでしょうか?
材料に脱脂加工大豆を使用
醤油と言えば、大豆、小麦、塩があればできるはずなのですが、実際にはその他にアミノ酸、酒精、カラメル色素、などが入った商品が多くあります。
何のために必要なのでしょうか?
実は、材料の「大豆」がそもそも違うのです。
添加物が入った醤油には、脱脂加工大豆が使用されています。
ですので、脱脂加工大豆ではなく「大豆そのものを丸ごと」原料に使用した醤油には、「丸大豆しょうゆ」とわざわざ大きく明記してあります。
ところで、脱脂加工大豆とは何かといいますと、油を絞ったときに出る副産物です。
戦時中、物資不足から丸大豆の使用が禁止され、苦肉の策として、脱脂加工大豆を使用した醤油が誕生したのです。
ところが、その当時は、大豆に圧力をかけ絞り出す、圧搾法で油と油脂大豆に分けており、味がどうだったかはわかりませんが、脱脂加工大豆とは、あくまで「油を搾った残り物」に過ぎなかったのです。
油の抽出に危険な化学物質を利用している
現代の油の多くは化学物質を使用し油を抽出、精製をします。そしてその溶剤抽出で使用されるのがヘキサンという溶剤になります。
なおヘキサンとは、ガソリンや灯油に多く含まれている物質になり、ベンジンの主成分となります。また自動車のブレーキや、金蔵パーツに付着した汚れを素早く落とす強力な洗浄剤にもなります。
ヘキサン(ノルマル‐ヘキサン)
- 引火性の高い液体および蒸気
- 皮膚刺激
- 強い眼刺激
- 生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
- 呼吸器への刺激のおそれ
- 眠気やめまいのおそれ
- 長期にわたる、または、反復ばく露により神経系の障害
- 飲み込んで気道に侵入すると声明に危険のおそれ
- 水生生物に毒性
引用:安全データシート「ノルマル‐ヘキサン」厚生労働省・職場の安全サイト
そのヘキサンをなぜ使用するのかといいますと、油の抽出が容易に低コストでできる、というメーカー側の大きな利点が理由です。
油は油に溶けるという性質があります。そしてヘキサンの沸点は67度と低く、加熱し揮発させてしまえば材料には残留しない、と言われています。その性質を利用し、大豆などの材料に含まれる油を一旦ヘキサンに溶かし、その後ヘキサンを揮発させて、大豆から得た油を残す、という方法を取っているのです。
こうしますと、圧力をかけて絞ったあとにもどうしても残っていた油も余すことなく抽出することが出来るのです。
圧搾法より手間がかからず油を徹底的に抽出することが出来る=低コスト=安く提供できる ということです。
そして、食品への利用がなぜ許可されているかといいますと、ヘキサンは製造過程で加熱され、完全に揮発し残留しませんので人体への危険性はないから、だそうです。
商品をいかに早く加工し、店頭に並べるかの工夫
そうして残った脱脂加工大豆を材料として醤油を作ることになるのですが、そこでさらに低価格で商品を提供するための工夫が行われます。
本物の醤油は、樽の中で寝かされ、1年以上の時間をかけ熟成を重ね、うまみ成分が多く含まれるまろやかな醤油となるのです。
しかし、なるべく安く商品を作るには、時間をかけていてはコストがかかりますので、時間の短縮が必要となります。
ですので、メーカー側の企業努力の一つとして、化学的に合成されたアミノ酸などを代理のうまみ成分として人工的に添加した商品が店頭に並ぶこととなるのです。
さらには、劇物の塩酸や苛性ソーダなどを使用し、熟成期間を無くした完全な化学醤油が店頭に格安で並んでいます。
そしてその商品には、味付けの為だけでなく、着色や粘り気を与えるなどのために、さらに多種類の食品添加物が使用されることとなります。
この醤油もどきは、発酵調味料ではないどころか、食品添加物の塊にしか過ぎないのです。
安全に食べられる食品はどうしても手間がかかります。
そして、その手間は金額の差となるのです。
我が家で使っている醤油
本来の醤油によく使われる原材料は、大豆、小麦、食塩が主になるかと思います。
ですので、例えば小麦アレルギー方がご家族におられましたら、材料は大豆、食塩のみで作られた醤油を選ばれると良いかと思います。
そして、樽でしっかり長期間に渡り熟成された本物の醤油を選んでください。
その中でも私がおすすめしておりましたのは、我が家で平成20年頃からずっと使っております愛知県知多郡武豊町の「カクトウ醸造の尾張 本たまり」でした。
原材料は国産丸大豆と天日塩のみでしたので、小麦アレルギーがある方でも安心でした。
しかし後継者等の問題から、辞めてしまわれました。とても残念です。
そこで今は、国怒さんの木桶三年熟成 本たまりを頂いております。
原材料は大豆(国産)と食塩のみですので、小麦アレルギーがある方でも安心です。
また、こちらは「たまり」なのですが、さらっとしており、いやな癖もなく、さらに、塩辛いこともありません。
材料や製造法が合うかどうかは試してみないとわからないので注意!
最近ですが、醤油の注文を忘れ、まったく別のメーカーの商品で原材料に国産小麦、国産丸大豆、天日塩のみ、のものを使うことがありました。
しかし、食べ始めて1週間足らずで私の手の甲に湿疹ができ始め、どんどんと範囲を広げていき、かゆくてたまらなくなりました。
(私は合わないものを食べますと、皮膚に症状が現れるタイプです。)
そうこうして約3週間経ち、カクトウ醸造の尾張本たまりが届きましたので、すぐに切り替えたところ、1週間強で湿疹は消えていきました。
(体から私に合わない成分が出ていくまでの期間なのでしょう)
材料も違うのでしょうが、製造方法も私には合わなかったのだと思います。
商品を選ぶときの難しさを改めて思い知らされた出来事でした。
日本食では醤油と同じくらい味噌も大事です。
また、発酵食品として共通する部分が多く、醤油と同様の問題を抱えています。
味噌についてはこちらになります。ご一読頂けますと幸いです。
>> 母乳育児・離乳食の調味料選び~味噌
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